緊急帝王切開の記録 -その2

早く出してくれぃ!!!!!


陣痛室3日目、外出していた看護師長が帰ってきて私の内診をした時、「あーだめだこりゃこの子、浮腫んできたわ。産んじゃわなきゃだめよ。」と私の太ももをピタピタと叩いて言いました。

そして私の体の上にまたがり3人がかりで私のお腹を押しました。「せーの!」と言いながら何度か押し出そうとしていましたが無理でした。赤ちゃんの心音を聞いたらすごく遅い。ドキッ!!
すぐに夫が呼ばれました。「もう手術で出してしまわないと…」もうここで私は覚悟を決めました。

看護師長は帰ろうとしていた日勤の看護師さんを呼び止め、急にバタバタと緊急手術の準備が始まりました。夫は気が動転して手術承諾書にはんこを押す時、名前側ではなく、はんこのお尻側に朱肉をつけて紙に押し、ただの真っ赤な丸が押されるという失態をおかしたりしていました。

私はといえばこの永遠に続くのではと思われる陣痛の痛み地獄から逃れたくて、「もお〜切ってでも何でもして早く出してくれぃ!!!!!」という思いでした。

こうしてこの日、日勤と夜勤の看護婦さんが入れ替わる夕方6時ごろ、緊急帝王切開が始まったのでした。

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